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人災の匂いがプンプン『アイアムアヒーロー』第47話 [アイアムアヒーロー]

【ネタバレ注意!】本記事はネタバレを含みます。本編を未読の方はご注意下さい!
 
感染警戒レベル5。

これは、世界的な規模で感染が拡大しているという
「レベル6」の一歩手前。

つまり、まだ世界全体にまでは波及していないとも取れますが、
逆に国内に限っては、かなりヤバい状況とも言えます。


そして、英雄たちが一息入れたバス停で、親切な老人から聞いた情報。

明らかにデマですね。

大地震などが起こった時に、火事や怪我などと同様に怖いのが、これ。

テレビは観られるものの、その内容は必要な情報とはかけ離れ、
警察や消防などの機関もまともに機能していない。

・・・となった時、まことしやかに聞こえてくる噂を
信じてしまうのは、もう仕方の無いことなのかもしれません。

ちなみに、「まさるに電話するから」というセリフがあるので、
英雄たちがいる地域では、まだ電話が通じるようですね。

それゆえに、デマが急速に広まったという皮肉な結果を招いたのかも。


さて、比呂美の右足には靴がありませんでした。

そういえば、樹海で転けた時に脱げたんでしたね。

今の今まで、すっかり忘れていました。

過去のエピソードを読み返して確認してみると、
右足が隠れていたり、微妙に描かれていなかったことを確認。

なるほど、その理由は、このシーンのためだったんですね。

丈夫なトレッキングシューズを履いた英雄と
片方が素足で怪我もしている比呂美。

この差を目の当たりにした英雄の心には、どんな感情が生まれたでしょう。

今後の2人の関係性を端的に予感させるシーンかもしれません。


さて、「人が大勢いる=安心だ」。

これが一番危険な考えであることは間違い無さそうですが、
大衆心理というのは、実際はこんなものなのかもしれません。

大衆の中に自分がいることで、安心し、思考は停止。

英雄もその例に漏れていなかったわけですが、
冷静な比呂美が、ここでも警戒感を見せます。

これまで多くの場合、軌道修正のきっかけになったのは比呂美の言動でした。

このペアは、思慮深い比呂美がブレーンとなり指針を示し、
英雄はとっさの判断と運だけでくぐり抜ける。

そんな感じですね。

ただ、35歳の英雄と17歳の比呂美が、ほぼ対等の力関係になっているので、
非常に変わった形ではあれ、男女平等になっている感はあります。

「屈強な男性が、か弱い女性を守る」という
安易なヒーロー譚になり得ないところが本作の魅力かな、と思ったり。


ラスト、神社でお参りをする二人。

これは誤射したことへの謝罪と、成仏を願うために行なったらしいのですが、
その前のコマを見てみると絵馬には「合格」という文字がたくさん。

もしかして、この神社、学業成就のご利益がある神社かも・・・。

だとすれば、なんとも滑稽なシーンではありますね。


さてさて、途中で「さっき変なババアにかまれてよ」という、
明らかに“フラグ”が立ったセリフがありました。

となると、この集団もすでに安全ではないということ。

人数の多さ・密集具合からして、相当に危険な状況にいることは明白です。

またまた大波乱の予感!

・・・なのですが、次回は休載だそうです。

残念。

【追記】

連載再開後の第48話の記事はこちら


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